天気予報では分からない「家の暑さ」がある理由
「今日は最高気温35℃です。」
夏になると、天気予報で気温を確認するのが日課になっている方も多いでしょう。
ところが、同じ35℃の日でも、
「今日はそれほど暑くない。」
「今日は家の中が異常に暑い。」
と感じることがあります。
実は、家の暑さは天気予報の気温だけでは決まらないのです。
天気予報が教えてくれるのは外の空気の温度
天気予報で発表される気温は、決められた条件で観測された「外気温」です。
つまり、日陰で風通しの良い場所にある空気の温度を表しています。
一方、住宅の中では、
- 屋根が日射を受ける
- 外壁が熱を持つ
- 小屋裏に熱がたまる
- 床下の温度が影響する
など、さまざまな要素が重なっています。
家の中は、単純に外気温だけで決まる環境ではないのです。
同じ気温でも日射で大きく変わる
例えば最高気温が35℃でも、
雲ひとつない快晴の日と、薄曇りの日では、屋根が受ける日射量は大きく異なります。
強い日射を受けた屋根は70〜80℃近くまで熱くなり、その熱が小屋裏へ伝わります。
つまり、外気温が同じでも、屋根に入る熱の量が違えば、家の暑さも変わるのです。
家には「熱の持ち越し」がある
住宅は、その日の気温だけで暑くなるわけではありません。
前日に屋根や木材へ蓄えられた熱が、翌日まで残っていることがあります。
猛暑日や熱帯夜が続くと、小屋裏や構造材は十分に冷えないまま次の日を迎えます。
そのため、
「今日は昨日より気温が低いのに暑い。」
という現象も起こるのです。
風や湿度も体感を変える
同じ30℃でも、
風がある日と無風の日では感じ方が違います。
さらに湿度が高い日は、家の中の熱や湿気が逃げにくくなります。
小屋裏でも熱と湿気が残りやすくなり、2階の蒸し暑さにつながることがあります。
気温だけでは、この違いは読み取れません。
家ごとの違いも大きい
同じ地域で、同じ気温でも、
暑く感じる家とそうでない家があります。
その理由は、
- 断熱性能
- 小屋裏換気
- 屋根材
- 屋根の色
- 建物の向き
- 窓の配置
などが、それぞれ異なるためです。
天気予報は地域全体の情報ですが、家の暑さは住宅ごとの条件によって大きく変わります。
住環境ラボとしての整理
天気予報が教えてくれるのは、「外の空気の温度」です。
しかし、家の暑さはそれだけでは決まりません。
屋根が受ける日射、小屋裏に蓄えられた熱、木材の放熱、湿度、風、そして住宅そのものの性能。
こうしたさまざまな要素が重なって、家の中の暑さがつくられています。
「今日は最高気温は昨日より低いのに、家の中は暑い。」
そんな日は、天気予報には表れない「家の熱」が残っているのかもしれません。